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映画:靖国 [映画]

91歳の祖母と連れ立って映画を観ます。
そんな事が出来るのも地元に映画館が出来たからですね。
何度見てもこのポスターは
鳥肌実さんの講演会の告知にしか見え…(苦笑)
20080624105022.jpg




まず、率直な感想を述べますと、
カオスだなぁ…、って事でしょうか。
参拝の風景しかり、人々それぞれの意見しかり、奉られている人しかり。
しかも万人が納得出来る答えは永遠に出ないと思います。
そんなトコもカオス。
私個人の意見は、参拝に行ってもいいじゃないかと思っています。
未だ遺骨の戻らない方もいらっしゃる事ですし、
兵隊さん達は“靖国で会おう”と合い言葉の様にして逝った訳ですし。
実際にたくさんの人が死んでいった現実を受け止め、
絶対に二の轍は踏まない事を願う意味も込めて。
(小泉さんには大概反対ですが、靖国関連の意見には賛同出来るかな…)
あと戦争はこう云う、理屈ではどうしようもない事をも引き起こすのだと
肝に命じる意味でも、ね…。
多分、靖国神社は故郷(くに)を思う気持ちを納める場所、
なんじゃないでしょうか。
案ずる、憂う、悲しむ、なんでもいいや。
それなら、みんな納得…できねーやね…。
だけど、A級戦犯の人達がクニを思っていなかったなんて
誰にも言えない訳でしょう?
だってもう、明治維新の頃の人から奉られているんですものね…。
逆に、そこから既に間違っているのかもしれませんね。
だって官軍の人だけが日本の事を思っていた訳ではないでしょう?
賊軍とされた人達だって、日本の行く末を思っていた筈なのに。
…判らないや…。
カオスです。

…映画の感想を言いましょう。
まず、酔いました…。カメラがふらふらゆらゆらする所があって。
デジカメだからカメラの動きの速さに画像がついて行けない所もあったし
暗い所は画像荒れているし。
ニホンゴしゃべれる外国の人(監督)は文法が怪しくて、通訳無しに
90のおじいさんと話するにはぶっちゃけ微妙だった気もします…。
でもあれは刈谷さんがとぼけているのか?
最後の方で、「これ(ステレオ)で何聴くの?」に
「靖国の曲??昭和天皇のテープならある」みたいになったじゃないですか。
もう、大丈夫か!?通じてんのか!?って感じでしたよねぇ…。
それまでも、靖国についてだの靖国刀についてだとか何度も聞くんですが
微笑みで返されたり、逆に聞き返されたりね。
あー、思い出せば思い出す程、刈谷さんが上手に思えてくる…。
そして刈谷さんはあんな足場の悪い所で仕事して大丈夫なのかなーと。
一緒に行った祖母と同世代なので余計にハラハラ…。
長年の熟れなんでしょうね…。
でも、この映画の全ては最後の刈谷さんが歌った詩吟の歌詞の
“容易に汚す勿れ日本刀”
本当にこれに凝縮されていると思いました。刈谷さんが言いたい事も多分…。
水戸黄門の詠んだ唄らしいっすよ。
靖国神社は御神体が刀だと言いますし、刀匠は神職だったんでしょうか。
それを未だ続けていると云う誇りや自負もあろうから、
そんな、言葉では易々と語り尽くせはしないのでしょう…。

遊就館もきっと行った方が良い。
まず、飾ってある戦闘機を見てビックリすれば良い。
めっちゃ鮮やかな緑なんですよね…。(まぁ、あれは塗り直したんでしょうが)
白黒映像でしか知らないからさ…、
昔だってちゃんと色があったんだって思い知るだけでも良いと思います。
(そんなんに驚くの私だけか…)
あと、日清日露から現代に至るまでの展示に思う自分との対話とか
ホント、学校で教えてくれない歴史とちゃんと向き合った方が良い。
正しいか正しくないか、自分でちゃんと考えた方が良い。
ちょっとした違和感にもスルーしないで立ち向かった方が良い。
その上で答えが出なくても、考えた末ならいいでしょう?
いろんな考えの人がいるって、もっと寛容になれたら良いのにね…。
お互いがお互いの立場に立ってモノが考えられる世界は理想でしかないのかな…。

昔、広島に行った時、広島の人に
「あなたは広島をどう思っている?可哀想な街?それだけ?」って
聞かれた事があります。ショットバーのバーテンさんでした。
答えられなかった挙げ句、泥酔していました。
結局、空きっ腹に20杯くらいカクテル飲んでたんで…(苦笑)
あれから10年くらい経ちますが、未だに答えは出せません。
こうの史代さんの『夕凪の街桜の国』を読んだ時、
その時と同じ事をまた問われた気がしました。
私達はたくさんの事を振り返って知る必要があると思います。
まだ、生き証人のいる内に…。

あ。
軍隊の食事の時間を知らせるラッパって
正露丸のCMの曲じゃん!
それだけは唯一みんなが共通に思った事と思います。
それがこの長々とした感想のオチか!?





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